もくじ
LPIC1の概要
LPIC1の受験方法
LPIC1の教材
LPIC1の勉強のルーティン
・LPICとは…
LPICとは「Linux技術者試験」英語にして「Linux Professional Institute Certification」の略称です。この試験は「LPI」というLinux技術者認定機関が運営しております。
この資格の取得はOSであるLinuxを扱える技術者という証明になります。LPIの調べによると日本のLinuxシェアは全体の7割に相当し、サーバー関連に広く導入されているそうです。
LPIC1の試験内容
試験範囲は101と102で分かれており、この2つの合格を以てLPIC1に認定されます。各試験の範囲は以下のようになっております。
〇101-500
1.システムアーキテクチャ
2.Linuxのインストールとパッケージ管理
3.GUNとUnixのコマンド
4.デバイス、Linuxファイルシステム、ファイルシステム階層標準
〇102-500
1.シェル、スクリプト、およびデータ管理
2.インターフェイスとデスクトップ
3.管理タスク業務
4.必須システムサービス
5.ネットワーキングの基礎
6.セキュリティ
LPIC試験範囲の各カテゴリ内にも細かく分類があります。
例えば101-500のシステムアーキテクチャは
101.1ハードウェア設定の決定と構成
101.2システムの起動
101.3ランレベル/ブートターゲットを変更、システムのシャットダウンまたは再起動
という構成になります。これはLPI公式の試験範囲から閲覧できますので詳細はサイトにて確認ができます。『https://www.lpi.org/our-certifications/exam-101-objectives』
また、各試験を一度に受ける必要は無く、期間を置いて受ける事が可能です。
試験は「60問/90分」CBT方式というマウス選択問題とキーボード入力問題で行われます。スコアは200~800で合格ラインは500です。これは65~75%程度の正解率だと言われています。LPIC1は前提となる固有資格はありませんので誰でも受験が可能です。
LPIC1の教材
通称: 赤本 白本 黒本 基礎が学べる本
LPICには様々な教材があります。
各教材には特徴があり、参考までに表にしてみました。
赤本
白本
黒本
基礎が学べる本
難易度
中
高
低
極低
問題数
低
高
高
低
再現性
高
低
中
極高
赤本
赤本は教科書のようなものです。問題数より内容の方が重点的に記載されており、他の教材での不明点を補填する事もできます。
白本
白本は問題集のようなものです。内容はすべて問題の解説として記載されており、他の教材では少ない問題をカバーできます。
黒本
黒本は問題集のようなものですが、白本より比較的簡単です。特徴は白本と同じです。
基礎が学べる本
「基礎が学べる本」は実践を重視した本です。ただし、LPIC1のスタートラインに立つ為の土台のような役割をする為、再現性は高いものの試験範囲は網羅しておりません。
・LPIC1の勉強のルーティン
まず教材を購入したら、ざっと一周します。内容が3、4割程度の理解で2週目3週目と理解を深めていきます。
周回の都度理解が深まってきますので、8割程の理解が出来たら、次は暗記をします。コマンドやそのオプション、設定ファイル名とそのパスなどを暗記します。
最低限暗記が必要な範囲は公式の試験範囲で列挙されている文字列です。
問題集などで問題事態を覚えてしまいがちなので、内容をしっかり網羅的に読む事が試験で問われます。後半は問題というより解説を熟読することがおすすめです。
購入参考書パターン
・赤本のみ
上記の通り赤本は教科書のようなもので、基礎固めには最適の参考書になります。しかし、若干応用問題が少ない傾向があります。各章の練習問題は10問程度、最終章に模擬試験として60問の問題数が設けられていますが、本試験対策としては心もとないです。
もし、赤本のみの購入を考えている方はWEB教材で問題数の多いPing-tをおすすめします。101なら無料ですので、試しに問題を解く感覚で慣れておくのが良いでしょう。
・白本のみ
上記の通り白本は問題集です。それから出題される難易度も高い為、応用的な部分も含めて網羅されています。しかし、欠点としては問題と解説を理解するまでに時間が掛かる部分です。教科書の内容を理解してから問題集に取り掛かるのが一般的かと思いますが、同じく白本に取り掛かる為の基礎的な知識が必要な場面があります。勿論、説明されている部分もありますが、反対に説明不足な部分も多々あります。
もし、白本のみの購入を考えている方はブラウザなどで予備知識や前提知識を保管する事をおすすめします。ただしネットの知識は断片的でニーズに合った答えを探すのが困難な場合もあります。
・黒本のみ
上記の通り黒本は問題集です。ただ白本と比べて問題数は多いが難易度は低めな点が欠点です。白本より理解速度は上がりますが、本試験での問題を全てカバー出来ないので、赤本と同様にWEB教材で問題数の多いPing-tをおすすめします。
・基礎が学べる本のみ
上記の通り基礎が学べる本は入門書です。
Linuxとは何なのか、またその実践的な部分を主とした内容となっており、書籍によるとLPIC1のスタートラインに立つ為が目的と記されています。これは、IT初心者の方におすすめの書籍です。
もし本書のみの購入を考えている方は、WEB教材のPing-tと合わせて学ぶ事をおすすめします。Ping-tの欠点である再現性をカバーする事が出来、基礎が学べる本→Ping-t の順で学べば問題の実践が行う事が容易になります。実践レベルでの記憶の定着は教科書で身に付けた知識よりも長く残ると思うので、合わせると良いでしょう。
・白本+赤本
バランスの取れたパターンです。
教科書と問題集を合わせた学び方と同じなので一般的と言えます。赤本ではカバーしきれない応用問題を白本で、白本でカバーしきれない予備知識、前提知識を赤本でカバーする事が出来ます。しかし、全てを汲み取る事が出来ない部分もあります。その場合は素直にWEB検索して調べると良いでしょう。
・白本+黒本
問題数や質の側面では十分なパターンです。
母数が多い分、本試験で出題される問題がそのまま載っている、という現象が多発するかと思います。問題の解説も初心者は黒本からLPIC1の内容を理解することができますし、応用編として白本を理解する、というポジションが優良でしょう。
・白本+基礎が学べる本
白本の問題や内容を円滑に理解するには良いパターンです。
上記の通り白本は内容自体の難易度が高めです。しかし、ベースとなるLinuxの実践ができたのなら内容のイメージを掴む速さは高いです。基礎的な部分で基礎が学べる本でカバーできない知識はWEBで検索して調べると良いでしょう。
・赤本+黒本
初心者には十分理解ができるパターンです。
教科書と問題集という点では赤本+白本と同じですが、応用問題が少ないのが欠点です。しかし、合格ラインを超えない程の知識量ではありません。本試験の応用問題は運が良ければ答えられ、他の暗記系などに注力する。という戦略もとれます。
・赤本+基礎が学べる本
こちらも初心者には十分理解できるパターンです。
赤本と基礎が学べる本で共通している部分で、仮想マシンと呼ばれるLinuxを仮想的に実践する環境の構築がマニュアル化されています。再現性を重視するには仮想マシンを構築することが大前提となりますので、もし一方のやり方で構築出来ない場合はもう一方の教材で構築を実践することが可能です。これも上記同様に、応用問題に対して心もとないというだけで、しっかり理解すれば合格ラインを超えない事は無いので、内容重視で理解すると良いでしょう。
・黒本+基礎が学べる本
こちらも初心者は十分理解できるパターンです。
基礎が学べる本の再現性を黒本の問題で容易に実践出来る分、理解はかなり早いでしょう。
ただ、やはり本試験対策としては少し問題の質を上げたい所ではありますので、Ping-tを合わせて学ぶ事をおすすめします。
3つ以上の参考書の合わせ読みのパターンは本試験にかなり有利な分、時間もかかります。自身の理解力や予備知識、PCの環境などを考慮した上で選定しましょう。
また、初心者の方は上記でもお伝えした通り、内容が十分に理解出来なくても次に進めて、周回で理解を深めることをおすすめします。最初は参考書を1周するのに1ヶ月掛かるかもしれませんが、2週目3週目と進めるたびに2週間、1週間と経過時間を縮める事が出来ます。最後まで読み進める意識を持つと良いでしょう。
参考文献
Linux技術者認定試験 LPIC level1,level2 and level3Linux技術者認定試験 LPIC level1,level2 and level3
『https://luckjoeblog.com/4705/』
ProEngineer LPICとはどんな資格?難易度から勉強法までまとめました
『https://proengineer.internous.co.jp/content/columnfeature/3241』
LPI Linux Professional Institute LPIC-1
『https://www.lpi.org/ja/our-certifications/lpic-1-overview』
LPI LPIC-1 Exam 101
『https://www.lpi.org/our-certifications/exam-101-objectives』
LPI LPIC-1 Exam 102
『https://www.lpi.org/our-certifications/exam-102-objectives』
amazon Linux教科書 LPICレベル1 Version5.0対応
『https://www.amazon.co.jp/Linux%E6%95%99%E7%A7%91%E6%9B%B8-LPIC%E3%83%AC%E3%83%99%E3%83%AB1-Version5-0%E5%AF%BE%E5%BF%9C-%E4%B8%AD%E5%B3%B6-%E8%83%BD%E5%92%8C/dp/4798160490/ref=sr_1_2?__mk_ja_JP=%E3%82%AB%E3%82%BF%E3%82%AB%E3%83%8A&crid=2414PG6GCJXBC&keywords=LPIC&qid=1642597836&sprefix=lpic%2Caps%2C230&sr=8-2』
amazon Linux教科書 LPICレベル1 スピードマスター問題集Version5.0対応
『https://www.amazon.co.jp/Linux%E6%95%99%E7%A7%91%E6%9B%B8-LPIC%E3%83%AC%E3%83%99%E3%83%AB1-%E3%82%B9%E3%83%94%E3%83%BC%E3%83%89%E3%83%9E%E3%82%B9%E3%82%BF%E3%83%BC%E5%95%8F%E9%A1%8C%E9%9B%86-Version5-0%E5%AF%BE%E5%BF%9C-%E5%B1%B1%E6%9C%AC/dp/4798160857/ref=sr_1_3?__mk_ja_JP=%E3%82%AB%E3%82%BF%E3%82%AB%E3%83%8A&crid=2414PG6GCJXBC&keywords=LPIC&qid=1642597836&sprefix=lpic%2Caps%2C230&sr=8-3』
amazon 1週間でLPICの基礎が学べる本 第3版(1週間シリーズ)単行本
『
https://www.amazon.co.jp/1%E9%80%B1%E9%96%93%E3%81%A7LPIC%E3%81%AE%E5%9F%BA%E7%A4%8E%E3%81%8C%E5%AD%A6%E3%81%B9%E3%82%8B%E6%9C%AC-%E7%AC%AC3%E7%89%88-1%E9%80%B1%E9%96%93%E3%82%B7%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%82%BA-%E4%B8%AD%E5%B3%B6-%E8%83%BD%E5%92%8C/dp/429500636X/ref=sr_1_4?__mk_ja_JP=%E3%82%AB%E3%82%BF%E3%82%AB%E3%83%8A&crid=2414PG6GCJXBC&keywords=LPIC&qid=1642597836&sprefix=lpic%2Caps%2C230&sr=8-4』
amazon 徹底攻略LPIC Level1問題集[Version 4.0]対応
『
https://www.amazon.co.jp/PDF%E7%89%88%E4%BB%98-%E5%BE%B9%E5%BA%95%E6%94%BB%E7%95%A5LPIC-Level1%E5%95%8F%E9%A1%8C%E9%9B%86-Version-4-0/dp/4844339648/ref=sr_1_14?__mk_ja_JP=%E3%82%AB%E3%82%BF%E3%82%AB%E3%83%8A&crid=2414PG6GCJXBC&keywords=LPIC&qid=1642597836&sprefix=lpic%2Caps%2C230&sr=8-14』